雲晴寺便り 第一号

2024年1月10日

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いま、宗教のあり方が問われていると思います。また、求められている時代なのかとも思います。大震災や全国各地で発生する自然災害、また自死やいじめ等、「いのち」を軽視する問題が深刻化しています。さらには、宗教の簡略化、それを営むご遺族の考え方も様々に変化していると感じます。これら多くのこととして、今どのように向き合い、取り組んでいくのかが、現代社会が宗教に求めていることではないでしょうか。

2024年の新春を迎え、謹んで年頭のごあいさつを申し上げます。

震災や数々の自然災害により今も不自由な生活を余儀なくされておられる被災地の皆様、そして新型コロナウイルス感染症の影響により様々なご苦労をされました皆様に対して心よりお見舞い申し上げます。

年初に際して、日頃よりお寺の護持・ご参拝いただいている皆様に厚く御礼を申し上げますと共に、すべての人々が安らかに暮らせるよう祈念いたします。

雲晴寺では今年も新年を迎える午前0時と午前7時に住職はじめ山内一同で世界中の人々の安寧を願い、山門繁栄、檀信徒各家の家内安全、無病息災、身体堅固を祈念する読経を行いました。

檀信徒様にご参拝いただく新春祈祷会は1月3日(水)午後14時~ですので、一年の家内安全、無病息災、身体健全、商売繁盛、交通安全、合格祈願、厄除け、開運吉祥等をご祈願ください。檀信徒の皆様方にかかわらず、どなた様でも御参拝いただけます。

「一年の計は元旦にあり」 と言われるように。お正月は、今年一年の抱負を心に刻む大切な季節です。時代が変わっても、お正月にお寺や神社に参拝し、手を合わせる。子どもさんなどの小さな子も、意味がわからなくても大人と一緒に、手を合わせ、今年も元気でいたい、幸せに家族と暮らした。そう思いながら仏さま、神さまに手を合わせる。微笑ましい光景です。

曹洞宗開祖、道元禅師さまとお言葉に

「仏祖を仰観すれば一仏祖なり、発心を観想するにも一発心なるべし」

とあります。

もしあなたが、たとえ一時の気まぐれだとしても、知恵と慈悲を兼ね備えた仏さまのことを慕うのならば、すでにあなたは仏道を歩み出しており、あなたには仏心が芽生えているのです。と言う意味です。

日本人が昔からごく自然に神仏に手を合わせてきた、その合掌に思いをのせて、この一年、皆さまにとって一日一日が実りあるものとなることを願い、新年のご挨拶といたします。

令和六年 元旦

雲晴寺第二十六世 住職 五十川幸導 合掌

        新春祈祷会のご案内

拝啓 師走の候 皆様ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。

雲晴寺では、新年を新たな気持ちでお迎えいただくために、新春祈祷会を行います。福ダルマや景品が当たる新春ジャンケン大会も開催いたします。

新年を迎えられた喜びとありがたさを感じながら、お寺に参詣しご本尊様とご先祖様に年頭のご挨拶をし、1年の家内安全、無病息災、身体健全、商売繁盛、交通安全、合格祈願、厄除け、開運吉祥等をご祈願ください。

檀信徒の皆様方にかかわらず、どなた様でも御参拝いただけます。

事前の参加申込は不要です。                       敬具

    日時 令和6年1月3日()・・・午後2時より

祈祷料・・・志納

(5,000円~1万円程度の方が多いです。祈祷いたしました御札と根付け、暦・カレンダー等をお渡しいたします)

○当日お越しの際、昨年のお札をお持ちの方はご持参ください。福だるまの奉納をご希望の方もお持ちください。

○新春祈祷料の表書きについて、よくご質問を受けますが、お年賀や御祈祷料で、よろしいかと思います。

○お寺(仏教)の行事ですので喪中の方が参拝されても問題ございません。

○当日お越しになれない方は後日お札をお持ちになりご参詣ください。祈祷札等をお渡しいたします。

 

11月26日は4年ぶりに、檀信徒様と参拝親睦旅行(日帰り)に行ってきました。

今回は奈良方面、當麻寺(特別拝観)と飛鳥寺を参拝いたしました。

當麻寺のご本尊、曼荼羅(国宝)や弥勒仏坐像(国宝、白鳳時代)、日本最古の仏教寺院、飛鳥寺の本尊、釈迦如来坐像(重要文化財、飛鳥時代の作)など1400年も前からお祀りされている仏さまをお参りさせていただくと、歴史の重みとありがたさを感じずにはいられませんでした。

聖徳太子さま、弘法大師さまなどが、いらっしゃったその場所で同じく合掌している。仏さまを身近に感じられるありがたい時間でした。當麻寺、飛鳥寺ともとても優しい仏さまであると感じました。

日本全国にあるお寺や神社は、昔は天皇家や大名、その地域の著名な方々が先頭をきって護持して、寺社仏閣は守られてきました。皆様が旅行がてらに行かれる本山クラスのお寺も誰かが、信仰の対象としてお参りをし、寄進をされたりして歴史を守っております。お寺はけっして住職の個人の持ち物ではありません。檀信徒を代表して、住職家族が住まさせてもらって守っていますが、あくまでも信仰の対象の建物です。

しかし現代は一部の参拝寺以外は、檀家様の数も減り、ご寄進も集まりにくい時代です。雲晴寺は400年少々のお寺ですが、それでも私で26代目の住職です。里見忠義公の供養塔や宮本武蔵の作庭など、江戸時代から続く歴史を皆様の支えによって守ってきました。伽藍ももちろんですが、当寺の墓地に眠る檀家様や信徒様のご先祖様を守らなければならない使命が住職にはあります。それにはお寺を支えてくださるご縁をいただかなければなりません。それには住職が世の中の人々に寄り添い、お寺がより一層人々の安らぎの場でなければならないと、人は振り向いてくれない。今回の参拝親睦旅行で、あらためて感じました。歴史を守るとはそう言うことなのだと。

雲晴寺が當麻寺や飛鳥寺のように、今後100年、500年と後世へ続いて行くことを心から願ってやみません。

日々のご縁に感謝し、より一層精進してまいります。

雲晴寺 住職 五十川幸導

今年最後の月例坐禅会は12月24日(日)午前7時~(受付6時30分~)です。

正月行事の準備期間の為に、最終日曜日ではないので、ご注意ください。

今年の締めくくりとして、閑かなお堂で自己を見つめ、新年をむかえましょう。

雲晴寺 住職 五十川幸導

11月の月例坐禅会はお寺の行事の都合上、最終日曜日ではございません。

1週間早い、11月19日(日)に行います。ご注意ください。

初めてご参加される方は、始まる前に別室で説明がありますので、6時45分までには、必ずお越しください。

朝晩の気温が下がってまいりました。皆様どうぞお身体ご自愛くださいませ。

雲晴寺 住職 五十川幸導