半沢直樹と禅

2013年9月16日

みなさん、ドラマ半沢直樹をご存じですか? 視聴率30%越えの人気ドラマです。私も好きで見ています。

悪をあばいていき、正義が勝つ、人に対して真心で接する。これって時代劇水戸黄門に似ていると思うのは私だけでしょうか?

これは時代が変わっても日本人の本当の心の中までは変わっていないと言えるのではないですか? 日本人の心の中にはまだまだ禅的思想がちゃんと残っているのです。正しいことをし、相手のことも考えながら、社会に貢献する。禅でいう利他行に通じると思います。

ドラマの中で半沢の父親がネジ工場をしていましたが、その中のセリフで「この小さいネジが日本を支えているんやで、直樹にもいずれこの意味がわかるときが来る」とありましたが、深い言葉でした。感動しました。まさに禅的生き方の象徴と言えると思います。

雲晴寺でもそうです。新本堂を建設させていただくのに、たくさんの人の手が加わり、寄付をしていただき、立派な伽藍が建っています。みなさんが汗水流して働いて、寄付をしていただいてるわけです。中には生活が苦しいながらも、お寺の為にと毎月少しずつご協力していただいた方もいらっしゃいます。ありがたいかぎりです。その方々の誰一人欠けても本堂は建たなかったわけです。そのみなさんの思いが入っている柱であり瓦であるわけです。だから建物に魂が入るわけです。本堂がありがたい場所になるわけです。歴史が何百年続くわけです。

日本の若い方に禅をもっと知ってもらいたいと強く思った今日この頃です。

幸導 合掌